ドラッカーとソーシャルビジネス マネジメント編Vol.2

本日は、ドラッカーの視点からソーシャルビジネスを考える際の基軸について考えてみたいと思います。ドラッカーの思想から考えるとしても具体的には、どの様に考えればわかり易いでしょうか。先日紹介したドラッカーとソーシャルビジネス経営戦略研究会の様にドラッカーの著作から考えるのがスタンダードでしょうか。ソーシャルビジネスを起業する経営者として考えた場合、経営者の条件、プロフェッショナルの条件、チェンジ・リーダーの条件などが考えられます、ソーシャルビジネスのイノベーションとして考えた場合、創造する経営者、イノベーターの条件などが考えられます。ソーシャルビジネスのマネジメントの場合、現代の経営、マネジメントなどが考えられます。ソーシャルビジネスが扱う社会課題の解消として考えた場合、非営利組織の経営などが考えられます。また、ドラッカー思想の根本である社会の在り方(自由で機能する社会)として考えた場合、初期三部作 経済人の終わり、産業人の未来、企業とは何かなどが考えられます。更に、ドラッカーの社会観として、多元社会や、ドラッカーのマネジメントツールであるマネジメント・スコアカードなど膨大な視点が考えられます。私は、ドラッカーの社会観の根本は、自由で機能する社会を実現するためのマネジメントの活用であると考えています。マネジメントを活用することで社会貢献を行うとともに、自組織による社会的インパクトを解消することで自由で機能する社会を構築することがドラッカーの目指す社会です。そのような考え方からすればドラッカーの全ての書籍がソーシャルビジネスに通じると思います。そうではありますが、今回はやはり「マネジメント」を取り上げたいと思います。次回からドラッカーの「マネジメント」からソーシャルビジネスに必要な教えを紐解いていきたいと思います。

 

P.F.ドラッカー(著)、上田惇生(訳)、「マネジメント 課題、責任、実践 上」、ダイヤモンド社、2008年12月